屋久島観光と言われて真っ先に思い浮かぶのはやはり縄文杉。
縄文杉の雄大な姿を一目見ようと国内外、世代問わず多くの方に人気の観光スポットです。
観光地となっていて登山のためのレンタルグッズが充実していたり、宿泊先でお弁当を用意していくれたりと気軽に登山しやすい環境である反面、雨が多い影響でちょっとした注意が必要です。
今回は、屋久島観光の目玉の「縄文杉」を目指す上での注意点やおすすめの持ち物・実際の登山の様子を紹介します。
屋久島観光で登山といえば縄文杉!注意点は?
屋久島といえば、雨天が多いことで有名な観光スポットです。
実際に私が登山をしたときも一日中雨が降り続けていました。雨天対策は万全を期して向かうことが望ましいです。
それぞれの注意点について説明していきます。
転倒や滑落の危険性
登山道が整備されているとはいえ、全ての箇所で危険性が排除されているわけでありません。
川辺や岩場、崖付近を通ることもあるので雨が降ると転倒や滑落には特に細心の注意が必要です。
倒木や土砂崩れなどの事故
私が訪れたときもトロッコ道の途中で倒木があり、道を塞いでいました。
2019年5月19日には実際に土砂災害が起きています。
登山道ではほとんどの場所で電波が通じないので、事前に災害時の対応を調べておくことで対策しておきましょう。
体温の低下
雨が続くと、レインコートを着ていても中から湿ってしまいます。
歩いているうちは大丈夫でも、休憩中や下山後にはすぐに体温が低下します。
帰りは登山口でバス待ちになるのですが、場合によっては1時間程度待つ必要があるので、体温の低下は意外と侮れない問題です。
荒川登山口まで帰ってくると道が細いため、個人でタクシーを呼ばないように注意されます。
足がふやける
登山を終えて、友人と一緒に宿泊施設の浴場に行ったのですが、見事に皆、足がふやけていました。
もちろん時期や日によって降水量が変わるので一概には言えませんが、そうなる可能性があると知っておくと事前に対策ができます。
【登山靴・レインウェア・ザックなど無料レンタル付】縄文杉ツアーを今すぐ予約するならコチラ
1人からでも予約可能な縄文杉ツアーを今すぐ予約するならコチラ
屋久島観光で縄文杉を目指すならおすすめの持ち物
屋久島観光で縄文杉を目指す上で、おすすめの持ち物をご紹介します。
滑落・転倒を避けるアイテム
先述したように滑落や転倒を避けるという意味でも、トレッキングシューズの利用は外せません。
自分で用意できない場合には宿泊施設や宿泊施設付近のレンタルショップを利用しましょう。
また、併せてストックをレンタルできる施設もあります。
こちらは好みに応じて利用の有無を決めましょう。
私の印象では、登山道の大半がトロッコ道や木製の道で整備されていたため、ストックを利用する機会は少なかったです。
ただ、緩やかな傾斜となっているトロッコ道が長く続くため、下山の際には足腰の負担を和らげるために役に立つでしょう。
土砂崩れに備えるアイテム
電波が届かないところがほとんどですが、念には念を入れて私は携帯の予備バッテリーを持っていきました。
ライトやカメラ機能の使用で充電がすぐに切れてしまう恐れがあるので、持っておくと安心です。
体温低下・足のふやけに備えるアイテム
靴下も含めた着替えは極力用意しておきましょう。
雨が降らなかったとしても、汗ばむ時期には役に立ちます。
また、両手を開ける意味でリュックを利用する方が多いですが、自分のリュックの大きさに合ったザックカバーがあるとなおよいです。
レンタルでは置いていないので、自身で用意するようにしましょう。
番外編 ライト
もし一日での登山計画を練られてる場合、遅くても13時には下山することを推奨されているため、出発は早朝となります。
私の場合、3時起床、4時に移動開始、5時登山開始という感じでしたので、時期にもよりますが、真っ暗闇でのスタートになります。
ライトがいるとまで思ってなかったので、友人と携帯のライトを使用して進んでいました。
ストラップ付のライトがあれば、快適に登山することができるでしょう。
【登山靴・レインウェア・ザックなど無料レンタル付】縄文杉ツアーを今すぐ予約するならコチラ
1人からでも予約可能な縄文杉ツアーを今すぐ予約するならコチラ
以下の記事では、今回ご紹介したアイテム以外にも登山時にあれば便利なアイテムをご紹介していますので、あわせてご覧ください。
縄文杉登山(当日の流れ)
実際に僕の参加したツアーの当日の流れをご説明します。
参考にしてみてください。
午前4時:宮浦港近くの民宿にツアー添乗員の方の車で迎えに来てもらう。他のツアー客3人も順にピックアップ。
午前5時過ぎ:屋久杉自然館から荒川登山口までのバス乗り場に到着。ここからはツアーでもバスに乗って、登山口まで向かいます。(環境負荷の軽減や混雑緩和のため、3月~11月はマイカーの乗り入れも負荷となっています)
片道690円です。混んでて、30分くらいバスを待ちました。(僕が行ったのはGWです。)
午前6時半:登り始める。けっこう混んでるので、歩くペースはゆっくりです。細い一本道なので、追い抜いたりもなかなかできません。
午後1時:縄文杉とご対面。
午後1時半:降り始める。帰りは基本的に下りなので、すいすい進みます。
午後5時過ぎ:登山口バス乗り場に到着。帰りも混んでて、30分くらいバスを待ちました。
午後6時半:民宿到着。
以上が縄文杉登山の当日の流れです。
個人で行く場合も流れはあまり変わりませんが、個人で行く場合には、登山口まで行くためのバスの出発時間に注意が必要です。
何も考えたくない・手ぶらで行きたい方はツアーを申し込むのもありだと思います。「ひとりじめプラン」などおもしろそうなものもあります。以下のリンクから「縄文杉」で検索してみてください。
縄文杉登山の様子
それでは、実際の縄文杉登山をご紹介します。
登山スタート(荒川登山口~小杉谷集落跡)
朝6時半からトレッキングを始めます。歩くスピードは個人差ありますので、参考までに。
ちなみに僕の参加したツアーは僕以外は三人とも女性だったので、かなりゆっくりめでした。往復約11時間かかりましたので・・・
行ったのがGWだったので、めちゃくちゃ混んでいたのも時間がかかった原因です。
ガイドさんによると、春休みとGWを除いた4月から6月、10月中旬から11月が比較的すいているシーズンだそうです。
山桜が咲く4月上旬、ヤクシマシャクナゲが咲く5月下旬から6月下旬もおすすめとのことです。
こちらが実際のトレッキングコースです。
株式会社屋久島ガイド協会のHPより引用
道に関しては、木の幹や枝にピンクのリボンが巻かれてますので、それを頼りに行けば、個人の方でも迷うことはありません。
そもそも人が多いので、よっぽどのことがない限り、迷うことはありません。
最初は基本的にはトロッコ道(コースの約8割がトロッコ道)をひたすら歩いていきます。
レールの外側は滑りやすいので、できるだけ内側を歩きましょう。
このトロッコ道は高低差の少ない平坦な道のりなので、テンポよく歩いていきましょう。
トロッコ道は橋がたびたび現れ、透き通った綺麗な川も出てきます。
歩いている間も自然たっぷり、大きな屋久杉もたくさん見かけます。マイナスイオンもたっぷり。
途中、小杉谷橋に到着すると、道が左右に分かれています。右(橋)が登山のルートです。左へ行くと、山の安全を祈願した大山神社があります。
荒川登山口から一時間半ほど歩くと(小杉谷橋からはすぐ)、一つ目のトイレが出てきます。小杉谷集落跡です。
小杉谷集落跡~大株歩道入口
小杉谷集落は以前は杉の伐採で栄えた集落で、かつては学校や郵便局・お店もあり、500人以上が住んでいました。
現在ではトイレ+ベンチもある休憩所ともなっています。
トイレは出発地の「荒川登山口」と、道中には「小杉谷集落跡」、「大株歩道入口」の計3カ所しかないので、行きたくなくても行っておいた方がいいです。(トイレのほかに、携帯用トイレを使用できるブースも道中に数カ所あります。)
ここのトイレは男女兼用のトイレが2つか3つしかないので、かなり待ちます。40分くらい待ちました。
その後、再びひたすらトロッコ道を歩きます。たまにシカが歩いたりしてます。
めっちゃかわいいです。人間が近づくとすぐに逃げてしまいます。
小杉谷集落跡から40分ほど歩くと、最初の有名な屋久杉「三大杉」が、さらに40分ほど歩くと、「仁王杉(阿形)」が現れます。
その後、15分くらい歩くと(一つ目のトイレから二時間ほど)、二つ目のトイレが出てきます。大株歩道入口です。荒川登山口からここまでは三時間半くらいです。
【登山靴・レインウェア・ザックなど無料レンタル付】縄文杉ツアーを今すぐ予約するならコチラ
1人からでも予約可能な縄文杉ツアーを今すぐ予約するならコチラ
大株歩道入口~縄文杉
ここで二回目のトイレ休憩。
二回目のトイレは男女別々です。男性は5分待ちくらいですぐでしたが、女性は長蛇の列で一時間ほど待ちました。
ここが最後のトイレとなるので、必ず、トイレに行っておきましょう。
そして、大株歩道入口からは登りが本格的に始まります。
ここまでの道のりは平たんなので、ほんと楽勝ですが、ここからは登りと下りの連続で、平坦な道は少なくなります。
メインは以下の写真のような感じの道です。木の根や岩が行く手をさえぎる山道となり、急こう配のところも出てきます。冒険心がくすぐられて、ワクワクします。
そこから一時間弱歩くと、階段が現れます。ここまでくると、もうそんなに遠くないですよ。
階段を少し歩くと、人が集まるエリアに到着しました。「ウィルソン株」とういう屋久杉です。
これを見たらご存知の方もいるのではないでしょうか?SNSなどで見たことある方もいらっしゃると思います。
大人が何人も入れるほど大きい株です。ウィルソン株の中に入って、上を見上げると、ハートが現れるんです。ロマンティックでしょ?女性三人と一緒なので、ドキドキしますね。
ウィルソン株を過ぎて、ちょっとするとけっこう険しい道になります。すれ違うこともできないので、すれ違う時は一方が通り過ぎるのを待つ必要があります。
縄文杉とご対面と復路
ウィルソン株から一時間半ほど歩くと、ついに縄文杉に出会えます。
これが推定樹齢は2,170年以上とも、4,000年以上とも、7,200年以上とも言われている縄文杉です。これで疲れがふっとびますね。
縄文杉の手前に金網が見えると思います。根の保護のため入れないようになってます。
この写真はズームで撮った写真です。
実際はこちら。赤丸部分が縄文杉です。
15mほど離れたデッキからしか見ることができません。こんなことを言うのもなんですが、近くで大きな屋久杉を見てきたので、少し迫力に欠けます。
それでもやっぱり縄文杉にはパワーを感じます。自分に力が宿ったような、いいことがありそうな。
その後、昼ご飯を食べて、帰ります。帰りは下り基調なので早いです。
17時過ぎには荒川登山口まで戻れました。それでも帰りのバスの時間はけっこうぎりぎりでしたが。
朝からの数値なので登山中だけではないですが、帰りの登山口近くで歩いた距離を見てみると、計25.92km。
休憩、トイレ含め、約11時間かかりました。
行きに比べて、帰りは早かったのですが、かなり疲れており、みんな無口でした。
ツアーで一緒だった女性は普段まったく運動しない&体力ないということでしたが、なんとか歩ききれてました。
時間をかければ、健康な方であれば問題なく、歩ききれると思います。
縄文杉登山まとめ
実際に屋久島観光で縄文杉を見に行った経験から縄文杉までの登山の注意点、おすすめの持ち物、実際の登山の様子をご紹介しました。
観光地となっていて登山のためのレンタルグッズが充実していたり、宿泊先でお弁当を用意していくれたりと気軽に登山しやすい環境である反面、雨が多い影響でちょっとした注意が必要です。
観光先で雨が降ると「せっかくの旅行がなのに」と気落ちしてしまいますが、屋久島では「雨天が標準」の心持ちで行動すれば、全く気落ちすることもありません。
実際の縄文杉への往復は朝早くから夕方くらいまでの半日ほどの道のりです。
そこまで厳しい道ではありませんが、中盤以降はアップダウンも激しくなります。
時間をかければ、健康な方であれば問題なく、歩ききれると思いますが縄文杉登山のためにトレーニングをしておくことをおすすめします。
【登山靴・レインウェア・ザックなど無料レンタル付】縄文杉ツアーを今すぐ予約するならコチラ
1人からでも予約可能な縄文杉ツアーを今すぐ予約するならコチラ
以下の記事では、縄文杉登山のときに準備した服装と持ち物、白谷雲水峡登山の様子を詳しく紹介してますので、合わせてご覧ください。
以下の記事では、屋久島観光のおすすめスポットをまとめて紹介してますので、合わせてご覧ください